わがまま

夏期講習も21日目。夏休みもあと一週間で終わりです。

今日は台風で朝から大荒れでしたが、中3夏期講習は通常通り実施でした。帰宅時に風が強い場合は風雨が止むまで塾で自習をして帰るように指示をしましたが、いま現在(15:45)ほとんどの中3生が塾に残って勉強しています。

ところで、今日は中2生の問題について考えてみたいと思います。中だるみの鬼門とも呼ばれる中2にあって、成績上位層は一定のペースで勉強に取り組んでいるため(一定のペースで取り組めるから上位層にいるとも言えます)、成績が下がることはほとんどありません。中2で一番成績を落とすのは、中位~下位にかけての子たちです。もともとそれほど成績が良いわけではない上に、さらに成績が下落してしまえばさぞかしご両親もびっくりなさると思います。そして成績が下がった子達が口をそろえて言うのが、「学校の勉強が難しくなってきた…」、「ついていけなくなってきた」という台詞です。

はっきり申し上げると、「学校の勉強が難しくなったため」成績が下がるということはありません。もしも学校の勉強が難しくて理解できないものになっているのであれば、もともと自分より成績が下の子も同じように難しくて理解できないはずです。突如として自分だけが先生の言っていることが分からなくなり、自分よりも学力が下の生徒たちにどんどん追い抜かれてしまう、という状況は通常考えられません。成績が下がるのは、もともと自分と学力が近い子達よりも「怠けているから」なのです。

では、どんな子が他の子達よりも怠けてしまうのでしょうか?

さまざまな卒業生を見てきて感じるのは、「わがままな子」ほど成績の下落幅が大きい様に思います。勉強は多くの子にとって、「やりたくないこと」です。それでも、「やっぱり勉強はちゃんとしなければならないよな」、と思うからこそ、定期テスト前の勉強や学校の課題や宿題に取り組むのです。つまり、「やらなきゃ>やりたくない」という関係が成り立つ場合においてのみ子ども達は勉強に取り組みます。しかし、「やらなきゃ<やりたくない」の精神状態になった子は勉強時間が減り、提出物や宿題もおろそかになり、授業も上の空で聞くことになります。こんな状態で成績が下がらないはずありません。これで成績が上がったら奇跡です。

ただ、そんな生徒でもしっかりとやることがあります。それは、「親に対する言いわけ」です。すなわち、「学校の勉強が難しくなってきた」だとか、「やっているのにできない」とか、「勉強のやり方が分からない」という必殺技です。それを聞いたご両親は、さぞかし心配されるでしょう。「もっといい参考書は無いだろうか」、「塾を変えた方が良いかしら?」、「塾だけではなく家庭教師もつけるべきかもしれない」など、お子さんにとって必要な手立てをあれこれ考えるはずです。しかし残念ながら、そうした親御さんの反応を見た子供たちは、「よしよし、どうやら本気にしてくれたみたいだぞ」と内心ガッツポーズをしているはずです。そりゃそうです本当はわがままで怠け者の自分を、「あわれで同情されるべき子羊」に偽装することができたわけですから。勉強ができなくなった原因が自分自身にあるのではなく、何か特定不能な外的要因にあるとする「嘘」が認められ、それを解決する労力を親に押しつけることができたわけですから、「勉強しなければならない」という肩の荷が下りるのです(そんな子達が最も恐れる親御さんからの台詞は、「つべこべ言ってないでちゃんと勉強しなさい!!」という一喝です)。

自分と同じ年齢、学力、能力、環境の子が勉強という中学生にとっての仕事を果たそうと頑張っているときに、自分だけその仕事から逃げ出そうとするのは、「やりたくないことはやらない」というわがまま以外にあり得ません。ましてやご両親が一生懸命働いたお金で塾に通わせてもらっているにもかかわらず、そうしたご両親の努力を何とも思わず、無駄にしてしまうだけではなく、その心配を逆手にとって欺こうとする行為は、我がままであるだけではなく不誠実であると言わざるを得ません。わがままで不誠実な大人になってしまえば、受験、就活、仕事、婚活、家庭、子育ての、どこかで必ず馬脚をあらわし、つまづくはずです。そりゃそうです。自分がやるべきことに対して我がままで怠惰で不誠実なんですから。そんな人が社会や他人から承認されるはずがありません。私は決して、「学力が低いとそうなる」と申し上げているわけではありません。まじめにやればできるはずなのに、「やりたくない」というわがままな自分に負け続け、その状態に慣れ、言い訳でその場をごまかすという悪癖に身を委ねることが、将来の好ましくない結末につながると思っています。

でも、人間は失敗をして成長します。ましてや中学生ならなおさらです。中2で間違った道を進もうとした子でも、中3になってから自律心や責任感が生まれ、人が変わったように勉強に向かう子もいます。子ども時代というのは、失敗から学ぶというプロセスのためにあると言えます。だから別に失敗したって良いんです。ただ、それが失敗と分かった時点で修正に向かわなければ、無責任で信頼されない大人になってしまいます。

そうなってしまわないためにも、目の前にあるやるべきことには、ぜひしっかりと取り組んでもらいたいと思っております。

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