チームの方が頑張れる

マラソンのカナダ代表のコーチは、個人競技のマラソン選手がなぜチームを必要とするのかを説明しています。それはごく単純なことで、一人だけでトレーニングするよりも、同じ目的を持った集団の中でトレーニングをしたほうが頑張れるからだそうです。チームメイトがいなければ、一流の素質を持った人間であっても、平凡な選手で終わってしまう可能性が高いそうです。

チームトレーニングの場合、実力の差があったとしても、なるべく同じメニューをこなします。個々がそれぞれの能力に応じたメニューをこなし、コーチにマンツーマンで教えてもらう方が合理的な練習に思えるのに、なぜあえてチームとして同じメニューをこなそうとするのでしょうか。それは、個々がバラバラの練習をしていると、チームとしての一体感が生まれず、チームが生み出す大きな力を利用できないからだそうです。一人きりでどんなに合理的なトレーニングをやろうとも、チームトレーニングにはかなわないそうですが、その最大の理由は、一人だけではやる気や忍耐力が持続できないからです。そうであるがために、オリンピックレベルの選手であっても、なるべくチームに所属して練習をしようとし、実力に大きな違いがあったとしても、なるべく同じ練習メニューをこなそうとします。

全員が同じ練習メニューをこなすことは、無駄が多いように思えます。一人ひとりの実力に合ったメニューをつくり、それを個別でやった方が成果が出る気がします。しかし実際は違うようです。一流選手であっても弱い人間に変わりはなく、仲間の存在なしでは大きな成果は得られません。また、同じメニューをやっているように見えても、実力によってメニューの達成度には差が生まれます。10kmを走る練習をしたとしても、28分で走る選手もいれば、33分で走る選手もいます。遅い選手のせいで5分が無駄になると考える人がいるかもしれませんが、チーム練習がもたらすメリットに比べれば、そのようなタイムロスは小さな問題に過ぎません。トップクラスの選手が自分より実力が低い人しかいないチームであっても所属し続けるのは、一人でやるよりも断然良い練習ができるからなのです。

前置きが長くなってしまいましたが、S.T進学教室も、チームトレーニングをモデルにするべきだと考えています。場合によっては個別で指導する必要がありますし、個人面談をやったり、個別にアドバイスをしたり、個別メニューを設定することもありますが、基本はやはり集団授業が重要だと考えています。それこそが子供たちの実力を発揮することにつながると考えるからです。

成績が伸びない最大の原因は、分からない問題があったり、勉強方法が分からないからではありません。やる気が持続せず、我慢して勉強を続けられないからです。オリンピックに出るような一流選手でさえやる気と忍耐力を持続するのが難しく、だからこそ何らかのチームに所属しているのに、小学生や中学生が自らやる気をもって勉強に取り組むことは本当に難しいことです。仮にチームに所属したとしても、一人で練習していてはやる気を高めることはできません。教師がいれば一人ではないように思えますが、教師と生徒とでは立場が違い、やる気が生まれるきっかけにはなりません。同じ境遇で、同じように練習し、同じ目標に向かう仲間こそがチームメイトなのです。個別指導が最良の教育機関と成り得ないのは、チームトレーニングの良さを排除してしまっているからかもしれません。今回の冬期講習で中3生が140時間の勉強に耐えられたのは、まさにチームトレーニングであったからだと思っています。

S.Tはあくまでチームトレーニングをモデルとして集団授業を大切にし、生徒の実力を最大限に発揮できる環境をつくっていきたいと思います。そのために、生徒一人ひとりの特性やクラスの特性をしっかりと把握し、それぞれの実力が発揮できる授業メニューを考えていきたいと思います。あと1ヶ月あまりで学年末テストがありますが、テスト対策授業でもチームトレーニングの良さをなるべく生かし、全員の成績アップを目指していきたいと思います。

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